サッカーにおける得点とは、チームが一丸となって同じ目標(ゴール)に向かって進んだ結果である。何十回というミスを繰り返し、前進しては戻り、あきらめずにまた前へ進む。そうしてやっとゴールの前へパスを出すことができ、シュートを打つチャンスを得る。
その過程においては自分勝手な行為はなく、仲間のために献身的に動いて、前・後ろに進む。自分勝手な行動、意識の低いパスはミスとなり、また一からやり直しになる。
チーム皆がひとつになり、互いに助け合えば(One For
ALL, All For One)どんどん得点できる。(最近のテーマである『パスの精度』の話にもつながる。)
この『自分勝手な行為はなく、仲間のために献身的に』という行為が、『徳』となる。
『徳』って何だろう?
『徳』・・・身に付いた品性。善や正義に従う人格的能力。広く他に影響を及ぼす望ましい態度。
じゃあ「徳点」とはなにかというと、徳のポイントで、徳というものを積めるであろう行為と、徳を失う行為のどちらを行なうかで増減する。
例えば、「100万円を寄付する」という事で「徳」が積める。これが何ポイントになるかわからないが積める。
「人をほめる」ということも同様だろう。
逆に徳を失う行為は何かというと、愚痴ったり、人の悪口をいったり、見捨てたり、嘘をついたりという行為である。
日々、如何に徳を積むように生き、徳を失わないように生きるかを意識して生きなければ、なかなか徳は積めない。
例えば、徳を失わない生き方だけでは駄目だと思う。これでは人畜無害かもしれないが、世の中にあまり役に立たない人間で終わるかもしれない。
だから、徳を失わないようにしつつ、徳を意識して積んでいかなければならない。
徳を積む事は非常に尊いし、日々の生活に役立つ。
おそらく、徳を積んでいる人は積んでいない人よりも幸せに、自由に生きられる。
なぜなら、全く同じ行為をしたとしても、徳を積んでいる人は尊敬され感謝されるし、誤った行為をしたとしても厳しく批判されることが減るだろう。長島さん(長島茂雄)なんて徳を積んだ典型的な人なのではないだろうか。
徳点の特徴は、単なる点数の増減ではないという事がポイントである。 10点の徳を得て、1点の徳を失うような行為をしたら、台無しで、単純に9点になるというものではないのだ。サッカーのゲームを想像すれば分かると思う。9本パスをつないでも、最後の1本(シュート)が外れれば得点できない。すべてがゼロになることはない(経験というものが残る)が、かなりのものが失われる。
だから、どんなによくても、どんなにお金を稼いだとしても、どれだけ人々に役立ったとしても、徳点を失うような行為をしてしまえば、一瞬にして人望を失うのだ。
そういう中で、ベンジャミン・フランクリンという人がこういうことをやっていた。
ベンジャミン・フランクリン(1706年1月17日〜1790年4月17日)
アメリカ合衆国の政治家、外交官、著述家、物理学者、気象学者として知られている。 両親ともイギリス人で、イギリス領アメリカのボストンで生まれた。
彼はあるとき「道徳的に完璧な域に達しよう」という計画を思いついた。そしてそれを実現するための武器として、人間の「習慣」を利用することを考えた。
さらに彼は道徳的に完璧になるための習慣化ツールとして「13の徳目」なるものを考案(1731年25歳)し、その13個の徳目すべてを身につけるために、それらを文章化し、毎日点検するようにした。
「13の徳目」とは
「節制」・・・悪ほど食うなかれ、酔うほど飲むなかれ。
「沈黙」・・・自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
「規律」・・・物はすべて所を定めておくべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
「決断」・・・なすべきことをナさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
「節約」・・・自他に益なき事に金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。
「勤勉」・・・時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
「誠実」・・・偽りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出すこともまた然るべし。
「正義」・・・他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
「中庸」・・・極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎むべし。
「清潔」・・・身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
「平静」・・・小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平成を失うなかれ。
「純潔」・・・性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに耽りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。
「謙譲」・・・イエスおよびソクラテスに見習うべし。
まぁ、これをすべてやれとは言わないけれど、せめて得点できるように徳点を積もう。今までやってきた中にもあるよ。ありがとうを20回言おう、スリッパを揃えよう、挨拶をしようなどなど。では徳点を得られる行為、失う行為をみんなで順番に考えよう。
徳点を得られる行為とは
人を愛する・人を幸福に導く・人を励ます・人を救う・人を助ける・相手を思いやる・心配り、気配りをする・人を応援する・寄付する・援助する・プレゼントする・人を褒める・笑顔でいる・仕事をする・人に教える・学ぶ・人を育てる・環境に配慮する・勇気を持って行動する・清掃をする・大きな声で挨拶をする・礼儀正しくする
など
徳点を失う行為とは
人の悪口を言う・人をおちょくる・法律を破る・人を騙す・噂話を面白がる・人を裏切る・ずるい事をする・人を責める・人を批難する・人に危害を加える・ルールを破る・困っている人を見てみぬ振りをする・真実を隠す・無駄遣いをする・怠ける・ムッとする・相手を思いやらない・人の嫌がることをする・不正を犯す・無理をする・自慢する・人を侮る・失礼な態度を取る・秘密をばらす・不平や文句、愚痴を言う・人を見放す・挨拶をしない・人を見下す・時間を守らない・約束を破る・人の邪魔をする・人を嫌うこと・マナーを破る・配慮を怠る・仲間はずれをする・公平さ、公正さを欠く
など
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