『無駄を最小限にするための思考回路』
〜察知力(中村俊輔著)から抜粋〜
 プロになってから、オフは1ヵ月くらいしかない。

 しかもチームの練習が始まる前の自主トレ期間や代表での活動もあるので、サッカーから離れられる時間は1週間か長くて2週間。貴重なオフを充実させるため、予定を組み立てる作業が重要となる。

 ただ漫然と時間を過ごすのはもったいない。もちろん、温泉へ行き、のんびり過ごす時間もある。それを含めて、計画を立てる。

 地元横浜で過ごすと決めたら、横浜でやるべきことを、その日に全部やり終えたいと考える。食事に出かけたときに、混んでいるから待たなくちゃいけないという時間がもったいないから、予約する。

 そういう計画を立てる作業も楽しい。いかに無駄のない動きをするか……という視点でプランニングする。

 ちなみに、今までのオフの記録も、全部サッカーノートに書いてある。忘れてしまうともったいない。過去のデータを残しておけば、参考になるから。

 とにかく僕は、時間を無駄にしたくない。

 予定を立てるのはサッカーも同じ。

 目標を掲げて、いかにそこへ向かうのか?課題をどのようにクリアするのか?ひとつひとつ積み上げていく作業だ。

 試合に向けて毎日をどのように過ごせばいいかを、想定する作業も同様だ。


 「その思考経路は、邑楽も出るを作るのと似ているね」と言われたことがある。出来上がりを想定して、計画を立てる……という意味では同じかもしれない。