『心の壁』 |
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どんな人にも『心の壁』というものがあります。“私は女だから…”、“どうせ頭が悪いから…”というものは典型的なものでしょう。“まだ私には早いかな”、“私にはできない”なども『心の壁』のひとつです。 |
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またスポーツを楽しんでいる多くの人が、スランプを経験したことがあると思います。スランプというのも広い意味で『心の壁』です。試合で結果が悪かった場合、『スランプ』という言葉で片付けてしまいがちですが、スランプというものも結果が出なかったことに対する自分で作った『言い訳』という心の壁です。その証拠にいつも負けてばかりいる弱いチーム、サッカーを始めたばかりの選手には『スランプ』というものは存在しません。ですからある意味、スランプのある選手は恵まれているということです。頭の中には『もっとできる』という自分のイメージがあるからです。 |
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一度自問自答してみてください。あなたにもたくさんの『心の壁』がありませんか。クレドにも書いてあるように『心の壁』を作らないということもメンタルトレーニングにとってとても大切です。 |
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ではまず『心の壁』というものをもう一度確認してみましょう。『心の壁』は自分自身で勝手に決めた障害(ハードル)であること、そしてそれに挑戦することもなく、また乗り越えようとする努力を一度もしたことがない事実を知りましょう。それと同時に実際にはそのハードルは存在しない、もしくは非常に低いハードルで簡単に乗り越えられるものであるということを理解しましょう。 |
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では何故、自分自身で壁を作ってしまうのでしょう。それは自分に“自信が持てない”という弱い気持ちや、心のどこかに“やりたくない”だとか“面倒だ”というずるい気持ちがあるからです。これらの気持ちは自分の弱い面なので、なかなか認めたくないことです。しかしながら誰でも弱い面があります。それを自分自身が知るということもとても大切なことであり、今後の成長に大きく関わってきます。まず『心の壁』を作らないように日頃から心がけましょう。 |
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しかしながら『心の壁』を作らないように気持ちを強くしていても、どうしても『心の壁』を作ってしまうことがあります。そんな時には『心の壁』を乗り越えるのは本当に簡単なことだということ再度認識しましょう。乗り越える方法は、誰もやりたがらないこと、やったことのないことや難しそうなことなどが目の前に現れたとき、自分から積極的にやる、挑戦する(やってみようかな、程度でも良いです)という気持ちを持つだけで良いのです。それと同時に“失敗”を恐れないという勇気を持ちましょう。失敗を恐れるという気持ちの中には、“失敗すると恥ずかしい”という気持ちが多く含まれています。何にでも失敗はつき物です。例えば名古屋FCレディースのチームメイトが何かできないことに挑戦して、失敗したとしましょう。それを見て、あなたはどう感じますか?笑いますか?多分、“がんばれ!”という気持ちで見守り、応援するでしょう。ですからあなたが挑戦した時も皆同じ気持ちで見てくれているはずです。何でも最初からできる人はいません。無理だと考えた瞬間に目標は達成できません。そしてその人の成長はその時点で止まってしまうのです。 |
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では『本当の壁』にぶつかった時は、どうしたら良いのでしょうか。そんな時はまず何ができないのかを考え、どうしてできないのかを分析します。それができたら、後はもう簡単!それに基づき目標を立てます。その目標があまりにも大きなものであれば、中間の目標、短期の目標を設定し直します。それをひとつひとつクリアーしていけば、いつしか壁はなくなり、さらに次の目標が見えてきます。 |
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『心の壁』を作ってしまうのは悪い習慣です。でもこれは自分で勝手に作ってしまうものなので、自分で作らないように気を付けなければなりません。良い習慣を身につけましょう。それがメンタルトレーニングです。 |